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シェムリアップ観光は何日必要?
効率よく遺跡を巡るにはどうすればいい?
アンコールワットの朝日鑑賞やベンメリア遺跡、さらにプレアヴィヒア寺院まで足を伸ばす方法は?
この記事では実際に私がシェムリアップを2度訪れ、30日間滞在した経験をもとに、「3日間で主要スポットを網羅するモデルコース」をご紹介します。
観光モデルコースに加えて、ツアー予約・費用の目安・注意点もまとめたので、初めてのシェムリアップ旅行の計画に役立つはずです。
- シェムリアップ観光におすすめの3日間モデルコース
- アンコールワット朝日鑑賞や小回りコースの見どころ
- ベンメリア遺跡・プレアヴィヒア寺院の行き方と魅力
- トンレサップ湖サンセットツアーの体験ポイント
- シェムリアップ観光にかかる費用と移動手段の目安
こんにちは!エンジニアの旅記録です!
現在はフリーランスエンジニアとして働きながら海外を旅しており、これまでに37ヵ国を訪れました。
世界一周中にカンボジアのシェムリアップに約30日間滞在し、アンコール遺跡群や湖、郊外の寺院まで実際に巡ってきました。
この記事では、実際の体験をもとに「3日間でシェムリアップを満喫する」モデルコースをご紹介します。
観光ルートの組み方に加えて、ツアー予約や費用の目安もまとめたので、旅行計画の参考にしていただければ嬉しいです!
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シェムリアップ観光の基礎知識

シェムリアップ観光を計画する際に欠かせないのが、入場券の種類・雨季と乾季の違い・移動手段についての情報です。
ここではシェムリアップ観光の基本知識について紹介します。
アンコール遺跡観光に必要な日数(1日券・3日券・7日券の比較)
アンコール遺跡群は「アンコールパス」という入場券が必須です。
- 1日券:USD 37(購入当日のみ利用可能。17:00以降購入すると翌日まで有効に)
- 3日券:USD 62(購入日から10日間のうち好きな3日間を使える)
- 7日券:USD 72(購入日から1か月間のうち好きな7日間を使える)
アンコールパスの購入方法
アンコールパスの購入方法は3つあります。
結論、オンライン購入が最も便利です。
- 現地チケットオフィスでの購入
アンコールワットや各遺跡の入口ではチケットを買うことができず、市内北部にある公式チケットオフィス(Angkor Enterprise)に行く必要があります。- 営業時間は朝4:30からなので、アンコールワットの朝日鑑賞にも間に合います。
- ただし「わざわざ現地まで行かないといけない」ため、移動時間や交通費がかかるのが難点です。

- オンライン購入(おすすめ)
現在は公式サイトから事前にオンライン購入が可能になりました。- アカウント登録が必要ですが、一度登録すればスムーズに購入できます。
- 購入後はデジタルのアンコールパスをダウンロードでき、入場ゲートでスマホ画面を提示するだけでOKです。
- 現地オフィスに行く手間が不要で、効率的に時間を使えるのが最大のメリットです。
- さらに、電子なので無くしたり破損させる心配もありません。
- キオスクでの購入
シェムリアップ市内中心部にあるモール「Heritage Walk」内には、アンコールパスを購入できるキオスク(自動販売カウンター)が設置されています。- 長期滞在や複数日観光を考えている人には使いにくいため、特におすすめする理由はありません。
- ただし、現在購入できるのは1日券のみ。
ベストシーズン(乾季と雨季の違い)
シェムリアップの気候は熱帯モンスーン気候で、年に2つの季節に分かれます。
- 乾季(11月〜4月頃)
気温は22~36℃で降雨も少なく、寺院巡りにはおすすめな時期です。
ただし、観光ピークのためホテルやツアーの料金の高騰や混雑に注意が必要です。
さらに、日中の観光は想像以上に暑くなるため、熱中症対策が必須になります。 - 雨季(5月〜10月頃)
トンレサップ湖の水位が急上昇し、緑が生き生きとするなど自然豊かな風景が楽しめます。
雷雨やスコールのリスクはありますが、一時的なもの(1時間程で止む)のでそこまで観光に大きく影響することはないです。
気候と観光適性の目安
月 | 平均最高 (°C) | 平均最低 (°C) | 月間平均の目安 (°C) | 観光適性 |
---|---|---|---|---|
1月 | 32.8 | 22.4 | 27.6 | ◎ |
2月 | 34.4 | 23.9 | 29.2 | ◎ |
3月 | 35.9 | 26.0 | 31.0 | ○ |
4月 | 36.2 | 26.8 | 31.5 | ○(暑さ強い) |
5月 | 35.0 | 26.9 | 31.0 | ○(雨季入り) |
6月 | 34.2 | 26.6 | 30.4 | × |
7月 | 33.4 | 26.2 | 29.8 | × |
8月 | 33.2 | 26.1 | 29.7 | × |
9月 | 32.6 | 25.7 | 29.2 | ×(雨最多) |
10月 | 32.3 | 25.0 | 28.7 | △(雨多め) |
11月 | 32.3 | 23.8 | 28.1 | ○ |
12月 | 31.8 | 22.2 | 27.0 | ◎ |
シェムリアップの平均月間降雨日数
月 | 降雨日数(平均) |
---|---|
1月 | 約1日 |
2月 | 約2日 |
3月 | 約5日 |
4月 | 約9日 |
5月 | 約16日 |
6月 | 約19日 |
7月 | 約20日 |
8月 | 約21日 |
9月 | 約18日 |
10月 | 約14日 |
11月 | 約5日 |
12月 | 約1日 |
結論として、初めてで快適に観光したいなら乾季(特に11〜12月)がおすすめ、費用を抑えつつスコールも気にしないのあれば雨季がおすすめです。
シェムリアップ3日間モデルコース

シェムリアップ観光は3日間あれば、アンコールワット周辺の寺院から、郊外のベンメリアや天空の寺院プレアヴィヒアまで効率的に回ることができます。
1日目はシェムリアップ到着後にトンレサップ湖でサンセット、2日目はアンコールワット朝日と小回り遺跡+ベンメリア、3日目はプレアヴィヒアを観光し、最後に市内でお土産を探すルートです。
ここでは実際に回ったルートをベースに、時間ごとのスケジュールとポイントを紹介します。
日程 | 時間 | 行程 | 備考 |
---|---|---|---|
1日目 | 13:00 | シェムリアップ到着 | 新空港から市内へ移動(約1時間) |
15:30 | トンレサップ湖でサンセットを鑑賞 | ・水上集落 ・水上レストラン ・サンセット鑑賞 | |
2日目 | 4:30 | アンコールワットでサンライズを鑑賞 | |
6:30 | アンコールワットを観光 | ||
7:30 | 小回りコースを観光 | ・アンコールトム ・タプローム など | |
12:30 | ベンメリア遺跡を観光 | ラピュタのモデルになった言われている遺跡 | |
3日目 | 6:00 | プレアヴィヒア寺院を観光 | 国境にある天空の寺院 |
16:00 | シェムリアップ市内でお土産探し | ||
18:00 | パブストリートで夕食 |
1日目(到着とトンレサップ湖サンセット)

シェムリアップ到着初日は、移動で少し疲れていることも多いので、観光は軽めに楽しむのがおすすめです。
空港に到着後は市内へ移動し、夕方から東南アジア最大の湖「トンレサップ湖」でサンセットツアーに参加します。
特にトンレサップ湖の途中で通る水上生活の村を見るとカンボジアに来た実感が湧くと思います。
13:00 シェムリアップに到着
シェムリアップ・アンコール国際空港(SAI)は2023年に移転し、市内から車でおよそ1時間の場所にあります。
以前より距離が伸びたため、到着後の移動手段を事前に決めておくことをおすすめします。
観光ビザについて
入国時には観光ビザが必要で、空港で簡単に「Visa on Arrival」を取得できます。
料金はUSD30(約4,400円)で、1か月有効です。
申請はシンプルで紙に宿泊先などを記入して提出するだけなので、安心してください。
市内へのアクセスについて
空港から市内へのアクセスは次の3つが一般的です。
- 宿にチャーターを頼む:最も安心な方法で初めての方におすすめです。宿泊先に依頼しておけば、到着口でドライバーが待っていてくれるので迷うことなく移動できます。
- Grab(配車アプリ):料金が明朗で英語や現地通貨のやり取りが不要です。昼間の到着であればコスパも良く便利な手段です。
- ローカルタクシー:空港の外で客引きをしているドライバーと交渉して乗る方法です。慣れていれば使えますが、観光客向けに高額を提示されることも多いため注意が必要です。
さらに、高額なツアーの紹介をされた観光客もいたので、初心者にはおすすめできません。
SIMについて
SIMカードの方がリーズナブルになることもありますが、着いてすぐに使用できるeSIMがおすすめです。
例えば、入国カードの記入方法などを調べたい時に空港Wi-Fiでは電波が安定しないこともありますが、eSIMであればすぐにネットを使えるので便利です。
15:30 トンレサップ湖でサンセットを鑑賞
宿に到着した後はシェムリアップ観光の定番アクティビティである、トンレサップ湖のサンセットツアーに参加します。
トンレサップ湖はシェムリアップ郊外に広がる、東南アジア最大の淡水湖です。
雨季と乾季で湖の大きさが大きく変わり、シーズンによって全く異なる姿を見せるのが特徴です。
雨季には面積が約4倍に広がり、湖は大海原のような景観になります。

トンレサップ湖まではシェムリアップ市内からトゥクトゥクで約1時間かかります。
途中砂が巻き上がる場所を通るので、マスクを用意しておくと安心です。

トンレサップ湖へはトゥクトゥクを降りて、ボートに乗って向かいます。
ボートは屋根付きで、個体差はありますが上に登れるものもあります。

1つ目の見どころは、「水上集落」です。
トンレサップ湖の玄関口には水上集落があり、ここを訪れると本当に驚くと思います。
高床式の建物になっていて、いつ崩れてもおかしくないように見える棒で支えられています。
雨季になるとこの高さまで水量が上がってくるようです。

この集落沿いに川を下っていくと、トンレサップ湖に到着します。

2つ目の見どころは、「水上レストラン」です。
トンレサップ湖に到着してサンセットを鑑賞する場所は水上レストランになります。
ここでは絶景を見ながらクメール料理やワニ肉料理を食べることができます。

大体の水上レストランは屋上にあがることが出来るので、ここからトンレサップ湖とサンセットを眺めるのもおすすめです。

トンレサップ湖の夕暮れ時は特に美しく、湖面に沈んでいく夕日が空と湖をオレンジ色に染め上げます。
・所要時間:3時間〜4時間
・料金:大人 USD 20〜30(ツアー参加費)、水上レストランでの食事代は別
・アクセス:シェムリアップ市内からトゥクトゥクで片道約1時間
・注意点:
・雨季は蚊が多いため、虫除け対策をして参加することをおすすめします。
・水上レストランの料金はやや高めなので、飲み物や軽食を持参すると安心です。
2日目(アンコールワット朝日と小回りコース+ベンメリア遺跡)

2日目は朝4時台に出発し、アンコールワットで幻想的な朝日を鑑賞します。
その後は世界遺産アンコールワット内部の観光を楽しみ、さらに小回りコースで「バイヨン寺院」「タプローム」などの定番遺跡を巡ります。
午後は郊外に足を伸ばし、天空の城ラピュタのモデルになったとも言われるベンメリア遺跡を観光します。
4:30 アンコールワット朝日鑑賞ツアー

アンコールワットの朝日は、シェムリアップ観光で最も人気のある体験のひとつです。
特に3月と9月の春分と秋分の時期には、中央祠堂の真上から太陽が昇る景色を鑑賞することができ、世界中の旅行者がこの絶景を目当てに訪れます。
私のおすすめの鑑賞場所は池の手前です。
薄明が始まると、逆さアンコールワットが池に写り、とても綺麗な景色を見ることができます。

太陽が登るまでは少し肌寒いですが、日が昇ると非常に暑くなるので、宿を出る時に寒いからと着込んでいくと脱ぐことになってしまいます。
さらに、涼しい時間帯は蚊が飛んでいるので、虫除けスプレーをするなどの対策は必要です。
6:30 アンコールワット観光

アンコールワットはカンボジアを象徴する世界最大級の宗教建築で、12世紀にヒンドゥー教寺院として建てられました。内部は複雑な回廊構造になっていて、壁にはたくさんのレリーフが彫られています。
1つ目の見どころは、「第一回廊のレリーフ」です。
この回廊には全長約800mにわたって精緻な浮彫が刻まれており、東西南北の4面にそれぞれ異なるテーマが描かれています。
北面:アシュラ軍の行列と天国・地獄の裁き
片側には阿修羅(魔族)の軍勢の行列、もう片側には死後の世界で天国へ昇る者と地獄に落とされる者の場面が対比的に描かれています。
東面南側:乳海攪拌
神々と阿修羅が大蛇ヴァースキを引っ張り、不死の妙薬アムリタを得るために大海をかき混ぜる壮大な神話の場面。アンコールワットでも最も有名なレリーフです。
東面北側:ヴィシュヌ神の勝利
ヴィシュヌ神が悪魔軍を打ち破る場面が描かれ、善と悪の戦いを象徴しています。
西面:バラタユダ戦争(マハーバーラタ)
インド叙事詩『マハーバーラタ』の戦争シーンで、壮大な戦闘が繰り広げられる様子を精細に表現。
南面:スリランカ遠征(ラーマーヤナ)
猿王ハヌマーン率いる猿軍が、魔王ラーヴァナの軍勢と戦う物語。動きのある兵士や動物の姿が躍動感たっぷりに刻まれています。

2つ目の見どころは、「第三回廊(中央祠堂)」です。
高さ65mの中央塔に登ると、アンコール遺跡群とジャングルが一望できます。
ただし、階段はかなり急で滑りやすいため、気をつけて登るようにしてください。

・所要時間:1.5時間〜2.5時間
・料金:アンコールパスで入場可能
・アクセス:市内中心部からトゥクトゥクで約20分
・注意点:早朝や午前中は比較的涼しいですが、日中は強烈に暑くなるため、帽子や日焼け止めを必ず持参しましょう
7:30 小回りコース(アンコールトム・タプロームなど)

アンコール遺跡群の観光には、定番ルートとして「小回りコース」と「大回りコース」があります。
小回りコースはアンコール・トム周辺を中心に回る比較的短いルートで、半日で主要スポットを効率よく巡れるため、初めて訪れる旅行者に最も人気です。
これに対して大回りコースは遺跡群の外周を回るため移動距離が長く、観光時間も丸一日かかります。体力や時間が限られている方には小回りコースが適しています。

【ひとこと】
小回りコースでも、特徴的な寺院以外は「また同じような遺跡だな」と感じてしまうことがあります。
これは遺跡巡りあるあるで、私自身も後半は少し感じました。
ただ、壁画の彫刻のテーマや仏像の表情などを意識して見ると、「同じ遺跡」に見えたものが全く違う表情を持っていることに気づけます。
一方で「大回りコース」はアンコール遺跡群をとことん見たい人や、すでに2回目以降の訪問者におすすめです。
小回りコースとして定番で訪れるのが「アンコールトム」と「タ・プローム」です。
アンコール・トム(Angkor Thom)
小回りコースの中心となるのが、広大な城郭都市アンコール・トム(Angkor Thom)です。
アンコール王朝最盛期の王ジャヤヴァルマン7世によって建設された都城(都市)で、当時の政治・宗教の中心地でした。面積は9平方キロ以上と広大で、城壁と環濠に囲まれた内部には王宮や多くの寺院が立ち並んでいました。
そんなアンコール・トムの中にある寺院として有名なのがバイヨン寺院やバプーオンです。
バイヨン寺院(Bayon Temple)

バイヨン寺院はアンコール・トムの中心に位置する仏教寺院で、アンコール朝最盛期の王・ジャヤヴァルマン7世によって建てられました。
最大の特徴は、大小200を超える四面仏塔です。
塔の四方に刻まれた穏やかな笑みを浮かべる顔は「クメールの微笑」と呼ばれ、訪れる人を魅了します。

レリーフも見どころの一つで、市場の風景や戦闘シーンなど、市井の生活を描いた珍しい題材が刻まれており、当時の暮らしを垣間見ることができます。
・所要時間:30分〜1.5時間
・料金:アンコールパスで入場可能
・アクセス:アンコールワットからトゥクトゥクで約15分
・注意点:声をかけてくる自称ガイドが居て、最後にぼったくり金額を請求されることがあります。
バプーオン(Baphuon Temple)

アンコール・トムの中にはもうひとつ特徴的なピラミッド型寺院、バプーオンがあります。
長い参道の先にそびえる三層構造の巨大な寺院で、かつては「世界の不思議」とも呼ばれたほどの規模があります。
西側の壁面には全長70mの寝釈迦仏が刻まれており、他の寺院では見られない独自の特徴があります。高所に登ることも出来て、登るとアンコール・トム全体を見渡せる絶景が広がり、写真スポットとしてもおすすめです。

タ・プローム(Ta Prohm)

タ・プロームは12世紀末に建立された仏教寺院で、現在は巨大なガジュマルやスポアン(建物などを締め付けて破壊するキラーツリー)が遺跡を覆い尽くすことで有名です。
まるで遺跡と樹木が一体化したような光景は、アンコール遺跡群の中でも特に神秘的な場所です。
映画「トゥームレイダー」のロケ地としても広く知られています。
崩壊が進んでいる部分も多く、修復が完全に行われていないため、まるで「ジャングルに取り残された寺院」を探検しているような気分を味わえます。

有名な3箇所の撮影スポットがあり、観光客が写真を撮るために列になっています。
個人的にはここが1番撮影スポットが多く冒険心もくすぐられます。
・所要時間:1時間〜1.5時間
・料金:アンコールパスで入場可能
・アクセス:バイヨン寺院からトゥクトゥクで約10分
・注意点:遺跡の中は木の根が張り巡らされており、足元が不安定なので転ばないように注意してください
タ・ケウ(Ta Kev)

タ・ケウは10世紀末から11世紀初頭にかけて建設されたアンコール王朝初期のピラミッド型寺院です。
建立者はスーリヤヴァルマン1世の前に王位についたジャヤヴァルマン5世とされていて、完成を目前にして落雷を受けたことから「神々に見放された寺院」とされ、未完成のまま残された珍しい遺跡です。
・所要時間:30分〜1時間
・料金:アンコールパスで入場可能
・アクセス:タ・プロームからトゥクトゥクで約5分
・注意点:階段が非常に急で手すりもないため、登る際は特に注意が必要です
12:30 ベンメリア遺跡を観光

小回りツアーを終えた後は、郊外に位置するベンメリア遺跡(Beng Mealea)を目指します。
シェムリアップ市内からはトゥクトゥクで約90分(約65km)の距離にあり、アンコールパスで入場可能です。
ベンメリアは12世紀初頭、アンコール・ワットを建立したスーリヤヴァルマン2世の時代に建てられたヒンドゥー教寺院です。
アンコール・ワットと同時代・同様式の寺院でありながら、ほとんど修復がされず、崩壊したままの姿が残されているのが特徴です。
かつては内戦により地雷が埋設されていたため立ち入り禁止となっていましたが、2001年に地雷撤去が完了し観光客に公開されるようになりました。

1つ目の見どころは、「自然と一体化した遺跡」です。
祠堂や回廊は崩れた石と木々に飲み込まれ、巨大なガジュマルやスポアンの根が建物を締め付けています。
瓦礫の上を渡ったり、狭い通路をくぐったりしながら探検する体験は冒険心を強く刺激されます。

2つ目の見どころは、「保存状態の良いナーガの彫刻」です。
ベンメリア遺跡のナーガの彫刻は保存状態が非常に良いことで有名です。
おすすめの1体目は入り口から南側参道を進んでいった場所にあります。
2009年に発見されたものらしく、個人的に1番綺麗なのではないかと思っています。

おすすめの2体目は南側参道を進んで行った突き当たり右側にある小さなナーガの彫刻です。
この彫刻は「Best of Naga」とも呼ばれているほど保存状態がいいです。

3つ目の見どころは、「建物跡」です。
遺跡内部には図書館跡があり、石段や扉枠が崩れながらも形を残しています。
さらに中央祠堂の周囲には王宮としての基壇や、儀式や生活に使われていたとされる沐浴施設跡も点在しています。

・所要時間:2時間〜2.5時間
・料金:アンコールパスで入場可能
・アクセス:シェムリアップ市内からトゥクトゥクで約90分(約65km)
・注意点:
・蚊も多いので虫除けスプレーを持っていくことをおすすめします
・ここにも自称公式ガイドがいるので気をつけてください。いかにもガイドのような服装をしているので、信用してしまう方が多いそうです。

3日目(プレアヴィヒア寺院と市内観光)

シェムリアップ最終日の3日目はカンボジア郊外にある天空の寺院「プレアヴィヒア寺院」を訪れ、その後は市内でお土産探しや夕食を楽しみます。
プレアヴィヒア寺院はアクセスに時間がかかるため、朝早くの出発が必須です。
市内に戻ってきた後は、ショッピングやナイトライフを楽しみ、シェムリアップの旅を締めくくりましょう。
6:00 プレアヴィヒア寺院へ出発

プレアヴィヒア寺院(Preah Vihear Temple)は、タイとの国境近く、標高625mのダンレック山地の断崖絶壁に建つヒンドゥー教寺院です。「天空の寺院」とも呼ばれ、2008年にはユネスコ世界遺産に登録されました。
世界遺産に選ばれた理由は、山頂に沿って一直線に延びる参道や楼門群といった独自の建築様式が歴史的に高く評価されたためです。
山頂からはカンボジア平原を一望でき、シェムリアップから日帰りで訪れる人気観光地です。
市内からは片道約4時間かかるため、朝早くの出発が必須となります。
寺院の山麓まで到着した後は、車を降りてピックアップトラックやバイクタクシーに乗り換えて最後の急斜面を登る必要があります。
この際には現金(米ドルまたはリエル)での支払いが必要なので、事前に小額紙幣を準備しておきましょう。
ちなみにですが、ここにお手洗いがあるので済ましておくことをおすすめします。

1つ目の見どころは、「参道と楼門群」です。
山頂の中央祠堂へ続く参道は全長800m以上あり、その道中には5つの楼門(ゴプラ)が並んでいます。
特に第一楼門は保存状態がよく、細部の彫刻もはっきりと残っています。参道を歩くごとに標高が上がり、境内の広がりを体感できる構造になっています。

2つ目の見どころは、「断崖のテラスからの絶景」です。
本堂奥にあるテラスは断崖絶壁の上に位置していて、ここから大平原を一望できます。
ここがプレアヴィヒア最大の撮影スポットで、多くの旅行者が足を止める場所です。

・所要時間:往復移動+観光で約10〜12時間
・料金:入場料 USD10(ツアー料金は別途)+山頂までのバイク・ピックアップ代(現金払い、約USD5〜)
・アクセス:シェムリアップ市内から車で約4時間、山麓からはバイクタクシーやピックアップに乗り換え
・注意点:麓から寺院の入り口までの移動は別途現金での料金が必要になります
16:00 シェムリアップ市内でお土産探し

長距離移動を終えてシェムリアップに戻ったら、市内でお土産探しを楽しみましょう。
空港で買うと値段が高いので、市内で買うことをおすすめします。
お土産としておすすめの商品は以下の通りです。
- クメールシルク製品:
色合いが美しく軽いため持ち帰りやすいです。 - カンボジア産コショウ:
カンボジアのコショウは「世界一美味しい」と言われる程、コショウが有名です。
特に「カンポットペッパー」というカンボジア南部のカンポットエリアで栽培されるコショウは最高級品で世界的にも有名です。 - カンボジアコーヒー:深煎りで濃厚な味わいです。市場や専門店で購入できます。
- 彫刻や木工製品:アンコールワットを模した石彫りや、木彫りの仏像などはカンボジアに来た記念になります。
特にお土産を買うなら、オールドマーケット(Psar Chaa) が定番です。
食品から雑貨まで揃っており、値段交渉も楽しめます。
カンボジア産のコショウは「Rays Mrech Kampot Cafe-Kampot pepper」というお店がおすすめです。
日本人が経営するコショウ専門店です。
18:00 パブストリートで夕食

夕食はシェムリアップの中心地、パブストリート(Pub Street) がおすすめです。
ナイトマーケットと隣接していて、レストラン・バー・屋台が立ち並ぶエリアで、旅行者が最も集まる場所です。
おすすめの楽しみ方は以下の通りです。
- クメール料理:
「アモック(魚のココナッツカレー)」や「ロックラック(牛肉炒め)」などの伝統料理が人気です。 - 多国籍レストラン:
イタリアン、フレンチ、インド料理などバリエーション豊かで、シェムリアップには日本料理レストランもたくさんあります。 - カフェやバー:
生演奏を楽しめるバーや、1杯USD1程度でビールが飲めるお店も多いです。
シェムリアップ観光でかかった実際の費用

実際に私が3日のモデルコースで観光した際にかかった費用の総額は約57,498円でした。
項目 | 料金 |
---|---|
食費 | 3,068円 |
交通費 | 9,173円 |
宿泊費 | 2,068円 |
観光費 | 38,758円 |
生活費 | 4,431円 |
食費について
シェムリアップは観光地ですが、USD1でチャーハンやハンバーガーが食べれるお店があったり、USD5で日本食(定食)を食べることができるほど物価が安いです。
ビールも安いお店へ行けば1杯USD1で飲むことができます。
交通費について
交通費もかなりリーズナブルに抑えることができます。
私は少し離れたサウナへ行く時はGrabでトゥクトゥクを呼んでいましたが、シェムリアップ市内は全て徒歩で移動していました。
私はタイからバスを使い陸路で入国しましたが、もし
飛行機で入国する場合は空港が市内から離れていることに注意が必要です。
2023年10月にシェムリアップ空港が市内から車で約1時間の場所へ移転となり交通費がかさむようになってしまいました。
宿泊費について
宿泊費についてもシェムリアップ市内の立地がいい場所でもドミトリーで1泊約1,000円で宿泊できます。
観光費について
観光費についてはそれぞれツアーの相場も決まっているため、最も予測がしやすいです。
その他について
カンボジアの観光ビザ代USD30です。
シェムリアップでおすすめの宿泊施設
実際に私が滞在した経験と現地での情報収集をもとに、おすすめの宿泊施設をご紹介します。
【予算重視】BLANKゲストハウス(旅初心者・バックパッカー向け)

料金目安: 1泊約1,000円〜(ドミトリー)
BLANKゲストハウスは、一輪車で世界一周をした日本人オーナーが運営するゲストハウスです。
日本人旅行者が多く宿泊しており、シェムリアップ観光を一緒に楽しむ仲間や、長旅の中で出会う旅友達を見つけることができます。
私自身もこの宿に2度滞在しており、1度目は世界一周を始めるきっかけとなり、2度目は世界一周の最後に約1ヶ月間滞在した、思い出深い宿です。
この宿では、孤児院訪問や釣り堀で魚釣り、朝活として市場でカンボジアの朝食「ボーボー」を食べるなど、他にはないユニークなツアーを提供しています。
さらに、アンコールワット朝日+小回り遺跡+ベンメリアなど、1日で複数の観光地を巡るリーズナブルなツアーも手配可能です。
プレアヴィヒア遺跡やトンレサップ湖ツアーは、参加者が増えるほど料金が安くなるシステムになっており、バックパッカーには嬉しいポイントです。
立地:
シェムリアップ中心部に位置しており、ナイトマーケットやパブストリートにもアクセスしやすい便利な場所です。
夜の治安についても問題なく、初めてのシェムリアップ観光にはとても良い立地です。
施設:
清潔で快適なドミトリーに加え、個室も用意されています。
長期滞在者にも使いやすく、旅の拠点として安心して過ごせます。
雰囲気:
宿には猫がいて癒される雰囲気。
夜は20時飲みというイベントが毎晩開催され、わいわい楽しめる環境です。
一方でお酒が苦手な方や休みたい人への配慮もあり、静かに過ごしたい方やわいわいしたい方両方におすすめできます。
シェムリアップ観光の注意点
シェムリアップ観光の注意点について紹介します。
シェムリアップ空港の移転
2023年10月にシェムリアップ国際空港が市内から離れた場所(車で約1時間)に移転しています。
さらに、GoogleMapで「シェムリアップ空港」など検索すると旧シェムリアップ国際空港の場所にピンが刺さるので注意してください。
GoogleMapで検索する時は「Siem Reap Angkor International Airport (SAI)」で検索してみてください。
新しい空港の場所はこちらになります。
熱中症のリスク
乾季のシェムリアップは日差しも強く、本当に暑いです。
特に遺跡観光では長時間屋外にいるため、熱中症の危険があります。
こまめな水分補給はもちろん、帽子や日焼け止めを忘れないようにしましょう。水は必ず購入したペットボトルのものを飲むのがおすすめです。
感染症のリスク
カンボジアでは蚊を媒介とする感染症に注意が必要です。代表的なのはデング熱とマラリアです。
- デング熱:
ワクチンや特効薬がないため、感染してしまうと対処療法による治療になります。
デング出血熱になってしまうと致死率も上がってしまうため、怖い病気です。 - マラリア:
シェムリアップ市内や観光地ではリスクは低いとされていますが、国境付近や地方に行く場合は感染の可能性があります。
いずれも「蚊に刺されないこと」が最大の予防策です。
とは言え、シェムリアップ在住の知り合いもいますが、蚊による感染症になったと言う人を聞いたことがありません。
もちろん注意はしつつ、気にしすぎないのも心理的に安全だと思います。
虫除けスプレーは現地のセブンイレブンでも購入できる「Soffell」がおすすめです。

ATMやお店で渡される偽札
カンボジアには偽札が出回っていて、間違って使ってしまった場合は犯罪になってしまいます。
この偽札はレストランのお釣りで渡されるだけでなく、ATMからも出てきますし、銀行で手渡されることもあります。
この偽札はリエル札ではなくドル札に多く、お札に「copy」や落書きが書かれているとほぼ偽札のようです。
また、触った感じがコピー用紙のようにツルツルしているので、他のドル札と触った感じが異なれば偽札の可能性が高いです。
アメリカドルとリエル
カンボジアではアメリカドル(USD)が基本通貨として広く使われています。
一方で、リエル(KHR)はドルの「セント」のような役割を果たし、端数の支払いで返ってくることが多いです。
現地の人にとってもドルの方が信用度が高いため、特に観光客はドルをメインで使う方が安心です。
大量のリエルを持つ必要はなく、基本的にはドル+小額のリエルを持ち歩く程度で十分です。
ドルが不足しているお店ではお釣りがリエルで来ることがあります。
そしたら、リエルを優先的に使うようにするのがおすすめです。
ビザの料金はUSD30
私がタイのバンコクからバスで陸路入国した時、バスガイドに「全員のビザを一気に申請するからUSD45を私にください」と言われました。
しかし、カンボジアの観光ビザはUSD30のはずなので、これは勝手に仲介手数料のようなものを取られていることになります。
私は「自分で国境で取ります」といい、無駄なUSD15(約2,200円)を支払わずに済みました。
対策
- お釣りをもらったら必ずその場で確認する
- 不審なドル札は店員に指摘して交換してもらう
- ATM利用時は、1枚ずつ確認してから財布にしまう
よくある質問(FAQ)
- Q英語は通じますか?
- A
観光地やホテル、レストラン、ツアーガイドは英語が問題なく通じます。
ローカルの市場やトゥクトゥクドライバーは簡単な英単語レベルが多いですが、観光客相手に慣れているため大きな支障はありません。
カンボジア語(クメール語)の挨拶を一言覚えておくと喜ばれます。
- Qシェムリアップの治安は大丈夫ですか?
- A
治安については特に問題はありません。
シェムリアップ市内にはパブストリートと言う夜に盛り上がる通りもあり、夜も観光客で賑わっています。
私はシェムリアップのカフェで作業をすることが多かったのですが、荷物を置いてお手洗いへ行っても盗まれることはありませんでした。
とは言っても、日本とは異なるので万が一に備えて貴重品の管理やスリには注意することをおすすめします。
- Qベンメリアは個人で行ける?
- A
可能ですが、旅慣れていない方にはツアー参加でチャーターをお願いすることをおすすめします。
最近では道路の整備も進んでいるので、シェムリアップ市内でバイクをレンタルして行くこともできます。
- Qアンコールパスは子供も必要?
- A
11歳未満の子供は無料です。
ただし年齢を証明できるパスポートの提示を求められることがあります。
- Qプレアヴィヒアは日帰り可能?
- A
可能です。
シェムリアップから片道約4時間かかりますが、専用車やツアーを使えば日帰りで往復可能です。
ただし、早朝出発が必須です。
まとめ
旅行前に情報を整理しておくと、当日の時間の使い方が効率的になります。
この記事では「3日間で主要スポットを網羅するプラン」を紹介しましたが、実際に行動に移すためにはツアー予約・宿泊確保・持ち物準備の3つが重要になります。
3日間モデルコースの総括
- 1日目:到着 → トンレサップ湖サンセットクルーズ
- 2日目:アンコールワット朝日 → 小回りコース遺跡巡り → ベンメリア
- 3日目:プレアヴィヒア寺院 → 市内でお土産
シェムリアップは3日あれば主要遺跡を満喫でき、さらに郊外のベンメリア遺跡やプレアヴィヒア寺院まで足を伸ばせます。効率よく回るには、アンコールパスのオンライン購入+現地ツアー予約が最もスムーズです。
次のステップに進むために
- ツアーを予約する:朝日鑑賞や郊外遺跡はツアーを活用すると効率的
- ホテルを決める:市内中心部は観光に便利、郊外はおすすめしません
- 旅行用品を整える:虫除け・日焼け止め・SIMは必携アイテム
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